景気回復の足音が聞こえてこないのを尻目に、職場でも家庭でも女性たちが元気に自己主張をはじめています。これまで戦後の日本をよくも悪くも引っ張ってきた男性本位の理論が成熟し、社会で適応が難しくなってきたことの裏返しと考えることができます。戦後、男女同権が認められ、教育も職業も男女に等しく開かれてきました。

ですが、仕事に就き、結婚し生活が始まると、そこで大きな壁にぶつかって失望します。職場では仕事、給与、昇進など、男女の格差は敢然として残っているのです。男性と合意してスタートした共働きの家庭においても、家事や育児のウエイトは当然のように女性に重くのしかかってきます。この事実は、男性側が同じ人間としてやさしさや思いやりを持って考えない限り、結婚も少子化問題も解決されるものではありません。

20世紀末に北京で開かれた国連の会議で「平等・開発・平和への行動」がキッカケとなって、女性の自立化を叫ぶ声が活発になりました。例えば、学閥やオールドボーイスクラブに象徴される男性社会がつくった制度や仕組みを、改変しようと呼びかけが行われるようになったのです。更に、日本においても、職種や世代を超えて横断的なネットワークを築き、自立化を発信する基地を作ろうという活動も生まれました。

社会全体が企業のリズムを中心に振り回されて、さまざまな問題を生じさせてきたことは確かなことです。今の日本社会では、男社会との関係を能動的にするために、女性の自立化を目指すのをよしとする傾向があるのです。